「クリーンな競技環境を、すべてのアスリートに。」
そんな理念を掲げて活動する私たち「ドーピング0会」は、先日、SVリーグのチーム「刈谷クインシーズ」の選手の皆さんに、アンチ・ドーピング研修を実施しました。
トップレベルの競技現場において、ドーピングは“知らなかった”では済まされない重大な問題です。
しかし同時に、正しい情報や具体的な対策について学ぶ機会がまだまだ限られているのも現実です。
今回の研修では、選手・スタッフの皆さんに、アンチ・ドーピングの基本から実践的な対応方法まで、幅広くお伝えする機会となりました。
研修実施の背景:「無自覚な違反」を防ぐために
ドーピング違反というと、故意に禁止物質を使う“ズル”というイメージを持つ方も多いかもしれません。
ですが、実際の違反事例の多くは、「知らなかった」「うっかりしていた」というもの。
- 風邪薬や痛み止めに含まれる禁止成分
- サプリメントに混入する可能性のある物質
- 海外遠征時の現地購入品のリスク
こうした“日常”に潜むリスクから選手を守るには、事前の教育と理解が不可欠です。
今回、刈谷クインシーズのスタッフの皆さまのご理解とご協力のもと、全選手を対象にしたオンラインでの座学形式の研修が実現しました。
研修内容と選手たちの反応
研修では、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)のルールをベースに、
- 禁止物質の分類と事例
- 薬を調べるツールのご紹介
- サプリメント使用時の注意点
- アンチドーピングが持つ「倫理的意義」
などを中心に解説しました。
特に反応が大きかったのは、「市販薬にもドーピングリスクがある」という話題。多くの選手が「えっ、それもダメなんですか?」「普段飲んでいるものも確認しないと…」と、真剣な表情で受講していたのが印象的でした。
研修後の感想の一例:
「今まで何回もドーピングの講習を受けさせてもらっていましたが、今回初めて知れたことがあったので、とてもいい時間となりました!ありがとうございました!」
「ドーピングに引っかかってしまうんではないかと今までは薬やサプリに対して神経質になっていたけどアプリや相談できる場所があるとわかりうまくそういうものを利用して少しでも安心して薬を使えるようにしていきたいと感じました。」
「テンポよく分かりやすかったです。内容のレベルも難しすぎず、でも知らないことが多くてとても勉強になりました。」
チームスポーツにおける“連帯責任”の重要性
バレーボールは、チームワークを何よりも大切にする競技です。その中で、一人の選手がドーピング違反を犯すと、チーム全体の信頼が揺らぎます。
研修では、ドーピングが「個人の問題」ではなく、「チーム全体の文化・教育」の問題であることを強調しました。
選手だけでなく、コーチ、トレーナー、栄養士など、すべてのスタッフが共通認識を持つことが、違反を防ぐ最大の鍵になります。
今回の研修を通じて、刈谷クインシーズというチームが、競技力だけでなく“誠実さ”や“意識の高さ”でも模範的であることを強く感じました。
ドーピング0会としての想いと今後
私たちドーピング0会は、スポーツの現場における「教育の空白地帯」を埋める存在でありたいと考えています。
特に若いアスリートや、トップレベルのプレッシャーを抱える選手たちにとって、
「正しい情報」×「信頼できるサポート」=「安心して競技に集中できる環境」
が何より重要です。
今回の刈谷クインシーズでの研修を皮切りに、今後も多くのチーム・団体との連携を深め、アンチドーピングの輪をさらに広げていきます。
最後に
スポーツは、人と人とが信頼し合い、努力と情熱を競い合う素晴らしい舞台です。
そこに“ドーピング”が入り込む余地があってはなりません。
刈谷クインシーズの皆さんと共有した時間は、まさに「クリーンな競技文化の種まき」だったと感じています。
私たちはこれからも、「知らなかった」では済まされないリスクから選手たちを守るために、地道な研修活動を続けてまいります。

