当団体の代表理事・吉田哲朗は、国際オリンピック委員会(IOC)が制定している「IOC Certificate in Drugs in Sport」の資格を取得しております(日本人3人目)。
今回はこの資格について簡単にまとめさせて頂こうと思っております。
IOC Certificate in Drugs in Sportとは?
IOC Certificate in Drugs in Sportは、IOC(国際オリンピック委員会)によるスポーツにおける薬物に関する医療専門家プログラムを修了した者に与えらえる資格です。
具体的には
・怪我や病気に対するスポーツ現場における薬物の臨床的な使用について
・薬物の誤用や乱用の防止、安全な使用やドーピング防止について
・エビデンスに基づいた安全なサプリメントの使用について
・効果的な医薬品の使用によるアスリートの健康増進について
などを系統だてて学び、試験に合格することによって資格を得ることができます。
日本の公認スポーツファーマシスト(スポーツ薬剤師)の資格に加えてIOC Certificate in Drugs in Sportを取得するメリット
日本にも「公認スポーツファーマシスト(スポーツ薬剤師)」の資格があります。
最新のアンチ・ドーピングに関する知識を持つ、日本アンチ・ドーピング機構が公認、選定する一般的な薬剤師資格に加えて取得できるものとなっています。
この日本国内の資格に加えて、世界的な資格であるIOC Certificate in Drugs in Sportを取得するメリットはどこにあるのかといいますと、より世界に対して目を向けることができる点にあります。
そもそもアンチ・ドーピング規則を統制しているのは、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)であり、世界レベルで戦う選手にとってはもちろん、国内のトップ選手もこの基準に従う必要があります。
加えて、昨今海外製のサプリメントを中心とするたくさんの製品が簡単に手に入るようになり、そういった製品の情報含め、海外のドーピング事情に関しても速やかに情報をとることの重要性が高まってきています。
例えば、ロシアのフィギュアスケーターであるワリエワ選手のドーピング問題は、とてもインパクトのあるものでしたが、こういった問題を速やかに理解し、そして日本の選手や競技団体に展開させて頂くのにも、世界を視点に学ぶことが非常に有用であると考えています。
「IOC Certificate in Drugs in Sport」を取得するためには?
この資格を取得するための方法を、簡単にですがまとめさせて頂きます。
まずは受験に際し、英語力の証明が必要になります。
詳しくは公式ホームページをみて頂きたいと思いますが、TOEICなどの英語力を証明できる試験を受験し、ある一定以上の点数を取る必要があります(例えばTOEICでは500点以上が必要です)。
加えて推薦人(医師2人、薬剤師1人)による推薦状を提出し、受講資格を得ることができます。
受講自体はオンラインでできますが、すべて英語であり、適宜与えられる課題に対してレポートを提出します。
レポートをすべてパスすると試験の受験資格が当てられ、試験に合格することでCertificateの資格が与えられます。
「IOC Certificate in Drugs in Sport」 の資格を生かしスポーツに貢献する
一般社団法人ドーピング0会は
「ドーピングを0にする活動を通じてスポーツ界に貢献する」
を理念とし、日本国内のみならず世界で戦うアスリートや競技団体に対し、多種職連携することで貢献させて頂けるような団体を目指しています。
ドーピング0会に所属する様々な職種のメンバーは、こういった資格取得を含め精進を続けて参ります。
この会にご興味のあるの方、サポートを希望されるチームの方がいらっしゃいましたら、ホームページのお問い合わせフォームよりご連絡頂ければ幸いです。